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【社長ブログ】起業した源泉の感情は「怒り」 起業家志望が患う「大義名分病」の代償

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起業してから5年目となった株式会社俺 中北です。最近、メディア取材や起業を志している人から「何が原動力で起業されたんですか?」と多くの方から聞かれます。

実は、最近まで「何でこんなに一生懸命働くんだろう?」とか「諦めないんだろう?」とか、何度も人生を諦めるタイミングがあったろうに…。でも諦めない。そんな自分の原動力が理解できていませんでした。

聞かれるたびに「夢諦めたけど人生諦めていない人のために」などの自社のビジョンに合わせた話をしてみたり、どこか綺麗な言葉が理由でないといけないと思い込んでいました。

考えていくうちに気づきました。僕の原動力の源泉は、「こんなにも〇〇に腹が立つから」や「〇〇が許せないから」などのメラメラと燃える怒りの感情から沸き起こっていることに気づきました。これってすごく芸人さんっぽいなと感じています。

例えば、南海キャンディーズの山里さん、パンサーの向井さんなどなど、今までに「酷い扱いをしてきた人」や「ひどい仕打ちにあった出来事」をまとめたノートを持っています。そこには、今までの恨み辛みがびっしり書き記されています。

僕も同様に、「いつか見返してやる!」「こんなもんで諦め切れるか!」「このやろう!」と煮えたぎる感情が原動力なわけです。

起業家志望がかかる「大義名分病」


そもそも、なぜ綺麗な言葉で伝える必要があると思い込んでいたのか…。その理由は至ってシンプルでした。それは、今まで出会った起業家の人、書籍・SNSの成功者の言葉に影響を受けていたことが理由でした。成功者は、みんなこぞって綺麗な言葉を使います。

例えば、「この事業は世の中に価値を…」「何のために生きるのか…」「使命とは何か…」…などなど。

僕も、起業する前や起業し初めの頃は、心臓に突き刺さるほど響いていました。僕も、「使命を持って生きる!」そんな風に思っていました。ただ、成功している人たちが綺麗なことを言う理由もわかります。成功している人は既に人生に満足している人が多く、人に還元したいというマインドセットになっているので結果的に綺麗な言葉を心の底から思っているのです。もはや、精神性が神です。

ただ、起業したい方々がこれを刷り込まれすぎると、非常にややこしい病を患います。

それは、「大義名分病(たいぎめいぶんびょう)」です。

大義名分病とは、起業の動機は大義名分がないといけないと思い込んでしまう病気です。この病気を発症してしまうと、スモールスタートという概念がなくなる傾向があります。覚悟と使命という言葉に縛られて柔軟な発想ができず、ガッチガチの準備でスタートとなり結果として沈みます。

これは笑いの力で組織を変える「コメディケーション」で、ご一緒した企業でもお伺いしたケースですが、社内で新規事業を作るときに同じような病が発症している人がいます。

そんな方が、新規事業を作ろうとすると「この事業はどんな価値を世の中に…」「何が自分の人生を燃やすに値するのか…」などのロマンとそろばんでいうところのロマン一本で話を進めようとする傾向があります。その結果、全く儲からない事業アイディアが完成するわけです。そして上司から「で、儲かるの?」と言われるんですね。

書く必要もないくらい当然ですが、事業にはロマンも必須です。すっごい大事。僕も、ロマンを抱いて邁進しています。ただ、ロマン一本では足りないよって話をしています。

大義名分病を社会人の中では「やりたいことカツアゲ」という


これは、起業家だけの話ではなく社会人で言えば、「やりたいことがないといけない」という囚われと近しいと思っています。

みなさんご存知の通り、やりたいことなんてなくてもいいんです。それにも関わらず「やりたいことは?」「何がやりたいの?」とカツアゲかのように聞いてくるわけです。これは、「やりたいことカツアゲですか?」てと言ってやりましょう。

当然、「やりたいこと」があった方が、行き先が明確だから動けるって話だけで、結果的に動けば一緒だと僕は思っています。

つまり「怒り」や負の感情、もしくは「大義名分」であれ、それが「お金が欲しい」という私利私欲であっても、何でもいいんです。本当に自由に楽しく働くために「自分らしい言葉」で原動力を定義することが何よりも重要ということです。そして、私利私欲を口にしていると、すでに成功している人からおそらくこう言われます。

「そんな理由で起業してうまくいくのかな…」

勇気を持って、あなたは笑顔で答えてください。

「知らん!」

そして、ご安心なさらず! いつの日か事業を進めていると芽生えるものがあります。それは、自分らしい定義であれば、「怒り」であれ「私利私欲」であれ、いつの間にか「ロマン」に変わります。なぜかというと事業は、一人で進めるのではなく関係者がいるからです。自分の無力さを知りながら、お客様や関わる人への感謝が生まれていきます。

弊社のコンセプトでもある夢諦めたけど人生諦めていない人のために」という言葉は、僕の怒りから生まれています。夢を目指した人生を否定されたことへの怒りが今の事業の源泉です。この怒りをロマンに変えたのは助けてもらった人たちへの感謝です。綺麗な締めすぎるかなと思いつつ、ホンマの話です…。

原動力を見つける簡単な方法


では最後に、原動力をどのように言語化するかを簡単にだけ説明して今回の記事を締めたいと思います。原動力を見極めるためには非常に簡単な方法があります。※機会あれば詳しく書きますね。

それは、「諦めてしまいそうな逆境でも一歩踏み込んだ経験」を振り返り、「どんな感情で一歩踏み込んだのか?」を考えてみてください。重要なのは「感情」です。

「〇〇のために!」と素敵な理想を描いたのか、僕のように「この野郎!」と怒りの感情が沸々と込み上げて苦悩の中を進めたのか。これだけ振り返るだけでも、あなたの原動力の源泉を垣間見ることができます。

ぜひ、お試しあれ! あなたなら出来る!

追記:
何度も諦めそうになった中北の社会人時代。それでも諦めなかった理由は怒りの原動力だけではなく、上司の支えも大きかったと思います。そんな社会人時代の上司へのインタビューをしました。ダイバーシティの推進ってこういうこと!ってのが分かります。

■中北の成果が出るビジネスマンに育成した元上司の記事
元お笑い芸人を「成果が出せるビジネスマン」に育てた上司がしたことは?
〜事例②元上司:田中大裕さんの場合〜

■中北を採用した元上司の記事
元お笑い芸人を「成果が出せるビジネスマン」に育てた上司がしたことは?
〜事例③元上司:犬尾裕史さんの場合〜 ロングインタビュー

 

※時間が空いたら、こんな記事も書きますね。
・0-1の本当の恐ろしさとは何か 起業準備0で起業した僕だから言える
・原動力の見つけ方 折れずに踏み込んだ感情を探ればすぐに見つかる

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