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【管理職研修】全日空商事株式会社様 メンバーをモチベートする「叱る力」の導入事例

全日空商事株式会社様

[スピーカー]
全日空商事株式会社
人事部 部長
上野 靖弘 様 (※写真左上)

人事部 人財開発チーム チームリーダー
鈴木 雅之 様  (※写真中央上)

人事部 人財開発チーム
森山 起久子 様 (※写真右上)

人事部 人財開発チーム
吉田 隆之介 様 (※写真左下)

株式会社 俺
代表取締役社長
中北 朋宏

株式会社 俺
杉山 遼介

[導入サービス]
・相手をモチベートする「叱る力」

[実施概要]
1on1や評価面談において、メンバーのモチベーションを高め納得感のあるフィードバックができるコミュニケーションを実践するために、全日空商事グループ組織長123名 に対してオンライン研修(2日間)を実施。

組織長の心理的安全性を高め、メンバーをやる気にさせる叱る力とは ~組織長が仕事を楽しむために必要なこと~


― 今回、組織長を対象に相手をモチベートする「叱る力」をテーマに研修を実施しようと思った背景や理由について教えてください。

森山様:年度末に実施している評価面談において、社内のメンバーから「納得感のあるフィードバックがもらえていない」という声があがってきたことがきっかけでした。もちろん、しっかりフィードバックができている組織長もいますが、メンバーに対して具体的な言葉で評価している点や改善点、今後の期待についてしっかり伝えられていない組織長もいることがわかりました。リモート環境も今年で3年目となり、どの組織長もメンバーに対してコミュニケーションを働きかける努力はしています。しかし、ハラスメントにならないコミュニケーションを取らなければと思うばかりに、褒めて伸ばすことはできているのですが、改善点についてしっかり伝えきれていない実態もあり、メンバーからは自己成長のために、もっと厳しい意見も含めて伝えてほしいという声があがってくるようになりました。前期より評価が下がった場合、どこを改善していけば良いのかを具体的に伝えられないとメンバーの納得感は得られません。そこで、メンバーのモチベーションを上げるコミュニケーションのヒントが得られればと思い、相手をモチベートする「叱る力」をテーマに研修を依頼させていただきました。

上野様:評価のフィードバックは、所属する組織の上長から行います。フィードバックに不足感がある場合、人事に聞いてくることがあります。良いフィードバックだけではなく、改善・成長につながる客観的な、ある意味厳しいフィードバックもメンバーが求めていることを感じました。同時に、職場では心理的安全性を慮るがゆえに、組織長が言うべきことが言えていない現状もあることが見えてきました。メンバーの成長のため、心理的安全性を保ちながら言うべきことを伝えられるコミュニケーションスキルが必要だと思い、今回中北さんに本研修をお願いしました。

― この研修を通じて組織長にどうなってもらうことを期待しましたか?

森山様:中北さんに組織長に寄り添ってもらうことで、自信を持ってメンバーとコミュニケーションするスキルを持ち帰ってほしいと思いました。社内講師による研修が続いていたこともあり、元お笑い芸人であるコミュニケーションのプロから学ぶという滅多にない機会をつくることで雰囲気を一新したい目的もありました。組織長同士のコミュニケーション機会も減っていたので、2時間という限られた時間ですが同じ悩みや課題があることを共有したり、共感や安心感を得てもらいたいと思いました。

具体的な行動がイメージでき、「今まで受けた研修で一番良かった」という好評価につながった

― 本研修を実施ししてみた率直な感想と、感じられた効果があれば教えてください。

吉田様:アンケートの結果では、「これまで受けた研修の中で一番おもしろかった」というコメントや、具体的にこういうことをやっていきたいという次の行動につながるコメントが多く、期待以上の結果だったと思います。

鈴木様:研修の冒頭では、組織長の表情が堅かったのですが、チャットを活用した、中北さんの巻き込み力で皆の意見を引き出し一体感を作り上げていただきました。また、組織長の意見に対して寄り添っていただけたことで、表情も明るく楽しそうに受講している様子が伺えましたし、内容も非常に腹落ちしたように感じます。

森山様:これまで実施してきた研修と比較すると、組織長の表情は全然違うと感じました。お話の随所に笑いのエッセンスを取り入れていただき、惹きつけられながら飽きずに参加型で受講できるので非常に活気がある研修でした。また、中北さんご自身の経験もお話しいただき、組織長が本音を言いやすい環境を作っていただけました。チャットですと発言するよりもハードルが低いこともあり、事務局としても驚くほど多くの意見が出たことで、組織長の考えが事務局に直に伝わってきたことが良かったです。

上野様:研修後のアンケートで、「今まで受けた研修の中で一番良かった」というコメントは、事務局としても嬉しかったです。長い人事経験でもここまで率直なコメントに出会うことは少ないですので(笑)。具体的な場面を想定して、こういう行動を取ってみる(例:トイレに行くついでにささやく等)という事例などもわかりやすく、実際に使ってみようと思えたのだと思います。知識だけでなく行動できるイメージが持てたことが、そのようなアンケート結果コメントにつながったのだと感じています。
また、時期的にもちょうど自己申告面談のタイミングなのででもありましたので、学んだことをすぐに活かせる場にもつながり、また、年度末の評価面談時は、これまでとはだいぶ違った意識で面談ができるのではないかと期待もしています。

― 印象的に残っているワークやメッセージがあれば教えてください。

森山様:パチンコ玉理論(隣の人にパチンコ玉がぶつかってもあまり痛くないが、高層ビルから落としたら致命傷になる)のお話をしていただいたのですが、自分自身の影響力が思いのほか大きいことや、メンバーをモチベートするために組織長自身が楽しんで働くことが大事というお話に、改めて気づいた人が多かったです。また、誰もが知っている芸人さんのコミュニケーションテクニックや、実際のビジネスでの活かし方については、中北さんにしかできないお話だと思いました。

中北:ありがとうございます。今回、「叱る力」という一見誤解があるような言葉の中で、どのようにフィードバックするとモチベーションが上がるのか、話しかけやすい自己開示の温度感など自身の影響力について改めて考えていただきました。組織長の方に対して、どうしても「部下のために」というメッセージが多くなるので、自分を蔑ろにしてしまいがちです。そこで、自分自身に目を向けて何をしていきたいか、今後のキャリアについて考えてもらい言語化していただきました。

「心理的安全性」はメンバーだけでなく上長にも必要である

― 心理的安全性のある職場づくりや、上長とメンバーの関係性において何が一番大切なポイントだと思われますか。

森山様:本当の意味での心理的安全性は、メンバーだけが居心地が良いのではなく、上長も含めて全員が言うべきことが言えてストレスなく居られる環境だと思っています。そのためには、コミュケーション自体を臆することなく取っていくことが必要不可欠です。上長だけではなくメンバー側も働きかけて、お互いに働きやすい環境をつくる努力が必要だと思います。

鈴木様:心理的安全性を担保するには、上司部下という上下の関係ではなくフラットな関係でコミュニケーションをとることも大切かなと思っています。私も上から目線ではなく、同じ目線を意識してコミュニケーションするようにしています。

吉田様:私は「信頼関係」が一番大切なポイントだと思っています。リモート環境で物理的な距離ができてしまっているので、その距離を感じさせなくするためにも日頃のコミュニケーションや、メンバー側が自分のことを見てもらえていると思える関係性が根本として必要だと思っています。

上野様:心理的安全性は、言いたいことが言えてそれでも良い関係が続いていくことだと思います。そのためには、吉田もお伝えした通り「信頼関係」が必要だと思います。信頼関係をつくるためには上長からのコミュニケーションはもちろんのこと、メンバーからも話しかけやすい状況を作り、日頃から双方でコミュニケーションを取り続けることが大事だと思います。上長は、常に近くで見守る存在であるということも大切かなと思います。

― 今回、株式会社俺にお任せいただいた一番の決め手は何でしたか?

森山様:一番の理由は、“研修に笑いの要素を取り入れている”ということが刺激になると思ったことです。もともと上野が越川慎司さんと中北さんの出版セミナーに参加して、中北さんと名刺交換をさせていただいたことがきっかけで株式会社俺を知りました。大きな名刺が印象に残っていたこともあり、今回HRカンファレンスで中北さんの講演を聴講させていただきました。これまで弊社が社内で伝えてきたメッセージと、中北さんの考え方にズレがないということも決め手の一つです。

上野様:A4サイズの名刺はとても印象に残りましたね(笑)。今回組織長向けの研修を実施するにあたって、中北さんが心理的安全性と叱る力をテーマに講演していることを知り、弊社のテーマともマッチしましたので中北さんにお願いしました。

― 本研修をお勧めするとしたら、どんな組織にお勧めしたいですか?

森山様:1on1のやり方やメンバーとの関係構築において本もたくさん出ていますので、知識として知っているという管理職の方は多いと思います。しかし、頭で理解していても実践できている人は少ないのではないでしょうか。今回の研修は、具体的な行動や意識を変えていくことにつながる内容だと思いました。知識のインプットだけではなく、管理職の意識や行動を変えていきたい、オンラインでも全員参加型で活気のある研修がしたいとお考えの組織にはお勧めしたいです。

吉田様:管理職の方からすると、Z世代と呼ばれる若手の考え方がわかりづらい部分があると思うのですが、そこの差を埋めるためには何をするべきか具体的にお伝えいただけたと思っています。大手企業のように、管理職から若手まで幅広い年代が同じ職場にいる組織であれば、どんな組織でもコミュニケーションに関する共通の課題があると思いますので、効果のある研修としてお勧めしたいです。

社員が最高のパフォーマンスを発揮し、幸せに働く鍵は組織長が握っている

― 今後、取り組んでいきたいことや組織づくりにおいて大切にしていることはありますか?

森山様:弊社では人財育成の肝は組織長にあり、組織長が組織運営の鍵を握っていると考えています。具体的には、会社の事業戦略と人財育成を連動させた一人ひとりの育成ビジョンを策定しています。組織長力サーベイを部下に実施し意識改革につなげることも行っています。また、多様な人財を活かすためにダイバーシティ&インクルージョンの理解浸透も実施しています。人事部として制度づくりと人財育成の両面から支援していきたいと思っています。

上野様:弊社の人財戦略としては、社員が自分の力を最大限に発揮できる環境を整えていきたいという想いがあります。会社は会社ができることを精一杯やり、社員はその舞台で自分の力を最大限に発揮し最高のパフォーマンスを出していく。これができれば会社も社員も成長し、ひいては社員の幸せにつながると思っています。それをリードしていくのが組織長だと考えていますので、ここはぶらすことなく注力して取り組んでいきたいと思っています。また、「幸せ」には笑顔が必須ですので、今回のような研修は非常にマッチしていたと思っています。

― 本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。今後とも引き続きよろしくお願いいたします。

 

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