インタビュー
【内定者研修】SB C&S株式会社「可愛がられる力」が身につく内定者研修の導入事例
SB C&S株式会社様
[スピーカー]
SB C&S株式会社
コーポレート管理本部
安井 達也様 (※写真左)
株式会社 俺
杉山 遼介 (※写真右)
[導入サービス]
「可愛がられる力」内定者研修
[対象]
内定者
[実施概要]
内定者の段階から社会人の土台となるコミュニケーション力を身につけることを目的に、「可愛がられる力」で主体性を発揮する内定者研修を実施。10月(対面)と2月(オンライン)の2回に分けて内定者(37名)に実施。
入社後の主体性を引き出す「可愛がられる力」内定者研修~リーダー気質でもコミュニケーションが得意でなくとも身につく~
― 今回、内定者を対象に同期間のつながりやコミュケーションをテーマに研修を実施しようと思った背景や理由について教えてください。
安井様:毎年、新卒入社の研修期間中にあがった課題を収集し、翌年度の内定者研修にフィードバックしています。22年度卒の課題としては、自分の考えや意志を自ら発表する方が少ないということでした。各々高い思考力を持っているものの、それを自発的に発表することが少なく、特に対面でのコミュニケーションでは周りを見てしまう傾向が強いと感じました。自分の考えや意見を自ら発信することは、業務を進める上で非常に重要な土台の部分であり、入社後の研修や営業のロールプレイなど、さまざまな場面で活かされます。そのため、内定者の早い段階で主体的なスタンスを身につけることが必要だと思い、社会人として差が出やすいコミュニケーションをテーマに内定者研修を実施しました。
また、ここ最近はオンライン研修が増え、同期間のつながりを醸成する機会が減っています。現場に配属されると、なかなか横のつながりも薄れがちな環境にあったので、内定者研修を通じて少しでも同期間のつながりを作れればと思いました。
「可愛がられる」ことのメリットをしっかり理解してもらいたい
― この研修を通じて内定者にどのような状態になってもらうことを期待しましたか?
安井様:主に2つのことを期待しました。1つ目が、自ら積極的に コミュニケーションを取っていく姿勢を身につけてもらうことです。そして、2つ目がコミュニケーションを積極的に取ることのメリットをしっかり理解してもらうことです。内定者の方々は、「コミュニケーションを取ることが良い」ということは理解しているものの、なかなかその一歩を踏み出せないことが多いです。そのため、日々の業務シーンで積極的に意見を発信することで、新たな機会を得たり、仕事を推進する力を養ったり、周りと良好な関係を築いたりすることが可能になることをしっかり理解してほしいと思いました。今回の研修では「可愛がられる力」というテーマで行いましたが、それがどういう意味なのか、どんなメリットがあるのかを理解し、実際に行動できるようになることを期待しました。
― 本研修を10月と2月に実施しましたが、率直なご感想と感じられた効果があれば教えてください。
安井様:今回は、非常に盛り上がりと活気があると感じました。初対面同士の内定者も混じっていたので、始めは少し心配もありましたが、杉山さんのファシリテーションのおかげで、すぐにその心配はなくなりました。どのチームも積極的にワークに取り組み、自身の入社後の目標やコミュニケーションについて考える良い時間になったと思います。また、同期間のつながりも、対面でもオンラインでも、非常に良くできていたと感じています。
効果としては、ほぼ全員が積極的に他の内定者と関わろうとする姿勢が見られたことです。リーダー気質でもなく、コミュニケーションが得意なわけでもない受講者であっても、肩の力を抜いて積極的に話しかけに行く姿がみられたことはすごく良かったと思いました。
また、毎年代表の方数名に入社式で新入社員の挨拶をしていただいています。各自に自己紹介のスライドや動画を作成してもらうのですが、期限を守り迅速に提出していました。会社からお願いされたことにすぐ反応するのは珍しくありませんが、内定者が主体となって動いていることに対して、しっかり対応している姿を見て、同期間のつながりや貢献しようという意識の表れだと感じました。
4月の新卒研修で「可愛がられ力」が発揮できていた
― ファシリテーターを務めた杉山さんから見て、印象に残っていることはありますか?
杉山:内定者の皆さんの素直さと学びに対する姿勢が素晴らしく非常に印象的でした。1回目の研修は内定式の後、対面で実施しました。研修が始まるまでは同期間であまり話されていなかったのですが、研修が始まると積極的にワークに取り組む様子が見られました。研修が終わるとオフィスの1階に集まって、これからどうする?(飲みに行く)と話している姿を見て、同期間のつながりを築こうとしていることを感じました。
また、2回目の研修はオンラインで実施したのですが、休憩時間や終了後にもかかわらず、20名近くの方が退出せず質問をしてきてくれました。学び取ろうとする姿勢や主体性を発揮している姿がとても印象に残っています。
― 現在、入社されて1ヵ月以上経ちますが、その後の受講者の変化や印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
安井様:4月の新卒研修の様子を見ていると、例年と比較しても、同期間のコミュニケーションが多いと感じました。4月の研修を担当した外部講師の方から、受講中の姿勢、ワークでのコミュニケーションの取り方、そして積極的に質問をする姿勢が非常に素晴らしいと評価をいただきました。まさに内定者研修で伝えた「可愛がられ力」が発揮できていると思いました。人事研修が終わり、現在部門研修に入っているのですが、実は受講者から「安井さんとご飯食べに行きたいです」と声をかけていただきました。私が担当して5年間、内定者と新卒を見てきましたが、あまりこのようなことがありませんでした。どんな背景があって声をかけてくれたのか聞いてみたところ、“今後配属されてから先輩に話しかけて一緒にご飯を食べに行きたいけれど、結構ハードルが高い”とのことで、まずは安井さんにお話を聞きたいですとのことでした。研修で学んだことを具体的な行動に落とし込んでいることを実感でき、私自身もとてもうれしい出来事でした。
どうすれば研修効果を最大化できるかを提案いただけた
― 今回、株式会社俺にお任せいただいた一番の理由(決め手)は何でしたか?
安井様:株式会社俺に研修をお願いした一番の決め手は、研修内容が我々人事の意向に沿って設計されていたこと、そしてそれ以上に、どうすれば受講者が主体的に参加できるのかを最大限に引き出すための方法を検討していただいたことでした。具体的には、ワークの実施形式、コミュニケーションの取り方、アイスブレイクの方法など、多角的な視点から研修効果を最大化する方法を詳細に提案していただきました。これら全てが納得できるものであったので、ご依頼させていただきました。
― 本研修は、どのような階層や組織にお勧めしたいですか?
安井様:組織の規模に関わらず、内定者研修を検討している組織にはお勧めしたいです。現代の大学生活や採用フローの環境は変化しており、コミュニケーションを取ることが以前よりも難しくなっていると感じています。当社は早い段階でスタンス面の土台作りをしたいという意向があり内定者に実施しましたが、新入社員に実施してももちろん効果がある内容だと思います。なので、新入社員研修を検討している組織にもお勧めしたいです。
「どうなって欲しいのか」という情報を求めている
― 新入社員を受け入れる現場側が、どのようなコミュニケーションを取っていけば良いのか悩まれている人も多いと感じるのですが、どのようなポイントを意識して関わると良いと思いますか?
安井様:一言でお伝えすると「寄り添う」ことがポイントになると思っています。彼らの立場や視点を理解し、共感することで信頼関係が築け、コミュニケーションもスムーズになります。新卒の世代は、たくさんの情報にタッチできるようになっているので、取捨選択する能力や意図を察する力がすごくあると感じます。何かを教える時、意図や期待をしっかり伝えることが大事です。ただ、期待を伝えたからと言って、こちら側が期待するクオリティが出てくるかどうかはまた別の話になります。何か依頼や指示をされた時、「どうなって欲しいのか」という情報を求めていると思いますので、そこは意識してお伝えすると良いと思います。
― 今後、取り組んでいきたいことや注力していきたいことについて教えてください。
安井様:私の主なミッションは、入社後に活躍できる人材の採用です。当社は「挑戦し続ける人材」を求めています。若手でも責任のあるポジションを任されることがあるため、変化を楽しむことができる人材にとっては良い環境だと考えています。どのような人材が当社にマッチするのかを考え、より再現性のある採用をしていきたいと思っています。さらに、私のチームは新入社員の初期段階のフォローアップも受け持っていますので、導入研修を含めてしっかりフォローしていきたいと思っています。せっかく良い素質を持っていても、1年目の段階で躓いてしまったらすごくもったいないです。そうならないよう、適切なサポートと研修を提供し、それぞれの新入社員が最大限に活躍できる道筋を作っていきたいと思っています。
― 本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました 引き続きよろしくお願いします。